「あの日、素直に好きと言えたなら──」
金髪ツインテの陽キャJK・夏音（かのん）は、幼なじみの陰キャ男子・陽斗に勇気を出して告白した。
でも、テンパった陽斗は答えられずにフッてしまう。
次第に元気をなくしていく夏音、目も合わせられないまま陽斗は一週間、彼女を避け続けた。

そして、気づいたときにはもう遅かった──
夏音は、陽斗の親友・屑原と付き合っていた。
ある日、屑原が語った“初エッチの話”。それは夏音の体を事細かに語る最低な暴露話だった。
その描写を想像してしまう自分を止められず、胸の奥を何度もえぐられる。

「どうして、どうしてこんなことになってんだ──」
保健室で横になりながら、陽斗はただ後悔に潰されそうになる。
そんなとき、夏音から届いた一通のLINE。
「大丈夫？？」
……大丈夫なわけ、ねぇだろ。
「ひょっとして屑原から何か変なこと聞いた？」「その話、全部嘘だからね」──
そう……そう言ってくれよ。
とんでもなく重い後悔と、どうしようもない現実に引き込まれる読後感。
それでも、この物語の“続き”を読みたくなる。陽斗の願いが、どこかで届いてほしいと願わずにはいられない。